はじめに
Linux環境にて、「iscsiadm」コマンドを利用したiscsiのストレージにアクセスする際の備忘録です。 ターゲット側のホストがIP192.168.1.2の場合を想定しています。
iscsiターゲット側(接続先)にアクセスする場合、イニシエータ側(接続元)での手順は次の2段階によって設定します。
前提
- iscsiadmコマンドを実行時は、iscsidデーモンが起動していること。
接続手順
1.ターゲットを検知します。
iscsiadmコマンドに次のオプションを指定します。
- モード(-m)=「discovery」モード
- タイプ(-t)=「sendtargets」タイプ
iscsiadm -m discovery -t sendtargets -p 192.168.1.2
※補足
一度検知したターゲット情報は「/var/lib/iscsi」、ディストリビューションによっては、「/etc/iscsi」ディレクトリ配下のDBに保持されます。
2.検知したターゲットにログインします。
ターゲットにログインする方法には、手動と自動の2種類があります。
設定ファイル(/etc/iscsi.conf)に次の指定をすることで、ログインの挙動を変更することが可能です。
- 自動 = node.startup=automatic
- 手動 = node.startup=manual
手動でログインする場合は、iscsiadmコマンドに次のオプションを指定します。
- モード(-m)=「node」モード
- ログイン(--login)
- ターゲット(-p)=ホスト名、IPアドレス
iscsiadm -m node --login -p 192.168.1.2
接続確認
ログインセッションが確立したことを確認する場合、iscsiadmコマンドに次のオプションを指定します。
- モード(-m)=「node」モード
iscsiadm -m session tcp: [1] 192.168.1.2:3260,1 iqn.2016-10.mystrage.exzample.com:target
メモ. iSCSIの識別子に関する知識
iscsiのターゲットやイニシエータには、一意に識別するために、次の2種類が存在します。
iqn(iSCSI Qualified Name)
書式
iqn.yyyy-mm.<reversed domain name>:identifier yyyy-mm:ドメイン取得日、identifier:任意の名前
eui(Extended Unique Identifier)
書式
eui.<IEEE EUI-64フォーマット(16桁16進数> 上位6桁:IEEEが企業に発行したOUI、下位10桁:企業内に一意で割り当てる番号